バナーというのは、スマホやパソコンでサイトを見たとき、あちこちに出てくる広告のことです。このバナーをクリックすると広告のサイトに飛ぶ、という仕掛けです。みなさんも、興味のある広告が出てきてクリックした経験があるのではないでしょうか?
広告を出している企業にとって、このバナーがクリックされることがまず第一の目的ですから、見た人の関心を引くデザインでないといけないですよね。
バナーのデザイン次第でその広告がクリックされるかどうかほぼ決まってしまうことから、どの企業もバナーのデザインには力を入れていますが、多くは外注をしています。アウトソーシングです。
バナー制作は、このバナーの画像を作る仕事になります。そしてバナーの画像を作るということはすなわち、デザインをする、ということになります。
デザインと聞くと、何か専門的なスキルや知識が要るのでは?と思いますよね。
確かに凝ったデザインなどは専門的なスキルが必要になることがありますが、バナーのレベルはそこまでは必要ないことがほとんどで、たった2つのソフトを使うことができれば、普段目にするようなバナー画像を作ることができます。
そんなこともあって、最近はこのバナー制作を在宅ワークにする人が増えてきています。母子家庭の方もパソコンを持っていればあとは2つのソフトを手に入れれば始められるので、おすすめの副業でしょう。
ここではバナー制作を始めるまでの手順を見ていきます。
バナー広告とは
先にも書きましたがバナーというのは、インターネット上のサイトに出てくる広告のことを言っています。
サイトには、企業のサイトがあったり、楽天などのショッピングサイト、芸能人や誰かのブログ、ホームページなどがありますが、よく見るといたるところにこのバナー広告が出ているのがわかりますよね。
このバナーの目的は、その広告を見て関心を持った人がバナーをクリックすると広告主のサイトに飛び、最終的にその広告を利用する、つまり料金を支払うことで利益を得ることにあります。
バナーをクリックしてもらうためには、表示されている広告が、見ている人にとってクリックしたくなるような内容であることが必要です。それは、見ている人の悩みを解決してくれるような内容だったり、ワクワクするような内容であったりと、売りたいモノによってバナーで表現する内容もかわってきます。
バナー広告は、そういうことをよく考えてデザインされています。
バナー制作の仕事は主にバナーの絵柄をデザインすることで、バナーで表示されるセリフ、キャッチフレーズなどと呼びますが、これは広告主から指示されますが、まれにキャッチフレーズも含めて依頼されることもあります。使う画像などは広告主から提供されることが多いですが、自分で撮影しなくてはいけない依頼もあり、様々です。
また、バナー広告には色々なサイズがあり、広告を載せるサイトの幅や、サイト内のどこに配置するか、などによって変わってきます。
バナー広告の種類
バナー広告は、その表示の仕方から大きく分けて2種類あります。
- 静止画
- 動画
静止画
絵や写真とキャッチフレーズなどで構成される画で、写真のように画面に動きがないバナーです。最近は後述の動画も増えてきていますが、静止画が全体の約7割で、まだまだ多数派です。
その要因の一つが製作費です。
静止画より動画の方が圧倒的に製作費がかかるので、バナー広告を出す方にとってみれば、広告費は少しでも安くしたいからです。
逆に言えば、バナー制作をする側にとって、静止画より動画の方が収入がいい、ということになりますが、動画の制作はある程度のスキルや経験が必要なので、全くの未経験者にとってはハードルが高いでしょう。
動画
最近増えてきているのが動画のバナー広告です。
大手企業のバナー広告でよく見られますが、数秒~数十秒の動画でひとつのバナー広告になっているのが一般的です。
静止画よりも見た目のインパクトも大きく、印象に残りますよね。動画と同時に音声も出る広告もあって、これからも増えてきそうな勢いです。
しかしその反面、動画のバナー制作には手間がかかり、人を使っている場合は撮影の時間も必要だったりと、個人の在宅ワークとしては手を出しにくい広告です。
このことから、バナー制作の未経験者が在宅ワークとして始めるのならまず静止画から、と言えるでしょう。
バナー制作の収入の相場
バナー制作の収入ですが、1件あたり1,000円~50,000円くらいが相場と言われています。
収入の差が大きいのは、バナーの大きさやテキストのみか画像入りか、静止画か動画かなど、かける手間が変わることによります。静止画で1,000円~10,000円くらい、動画で10,000~50,000円くらいです。
デザインの良さは、広告主がバナー制作の仕事を依頼するときに報酬はきまっているので、ほとんで影響ありません。
バナー制作未経験者は、まず静止画で1,000円~3,000円くらいの依頼をこなし、徐々にスキルUPしてより高い依頼の仕事をしていけば、キャリアアップ、収入アップにつなげていくことができます。
バナー制作未経験者が揃えるべきソフト2種
バナー制作がまったくの未経験であっても、まずはこの2種類のソフトがあれば、在宅ワークで仕事を始めることができます。
どちらも業界ではメジャーなソフトで多くのバナー制作者が使っており、いずれも有料で、月払い、年払いから選択することができます。
- Adobe Photoshop
- Adobe Illustrator
Adobe Photoshop
写真やイラスト、動画などの画像を加工するソフトで、パソコンにダウンロードして使います。パソコンはwindows、Macどちらでも使えます。
費用
- 年間プラン、1括支払い:28,766円/年(税込)
- 月払プラン:3,828円/月(税込)
必要なスキル
- 画像の切り抜き・トリミング・合成
- レイヤー・マスクの使用
- 色の補正
- 図・線の描画
Adobe Illustrator
ロゴやアイコンなどをデザイン、加工するソフトで、同様にパソコンにダウンロードして使います。こちらのソフトもパソコンはwindows、Macどちらでも使えます。
費用
- 年間プラン、1括支払い:28,766円/年(税込)
- 月払プラン:3,828円/月(税込)
必要なスキル
- 画像の貼り付け・加工
- 図の作成
- レイヤーの使用
- 文字の加工・アウトライン化
- 色の調整・グラデーション
両方のソフトを揃えると月払いで7,656円ですから、母子家庭で在宅ワークとしてバナー制作を始めようと考えている方にとっては少なくない出費です。
無料で同じような加工ができるソフトもありますが、機能が限られていたり、使い勝手がよくなかったりすることが多いので、頑張って2種類揃えることをお勧めします。
また広告主から、PhotoshopやIllustratorで作ったデータの提出を求められることもある、というのもその理由です。
バナー制作の勉強方法
バナー制作の未経験者の勉強方法は2つで、ひとつは独学、もうひとつはwebデザインスクールです。
独学
本やyoutubeなどを使い、自分でソフトの使い方を習得していきます。
メリットは、出費が抑えられる、自分のペースで学べるなどがあります。デメリットは、習得に時間がかかる、迷ったとき、わからないときなど相談ができない、といったことがあります。
webデザインスクール
メリットは、短期間で着実にスキルを習得できること、デメリットは、受講費用がかかることです。
どちらを選ぶかは、その人の置かれた状況で判断することになると思いますが、スクールは相応の出費があり、誰にでもできるという訳ではありません。母子家庭にとっては、スクールの時間も確保が難しい、という方もいるでしょう。
そこで考えたいのは、まず書籍で独学を始め、バナー制作の仕事をしながらスキルアップ、という方法です。
書籍は以下の本がおすすめです。
デザインの学校 これからはじめる Illustrator & Photoshopの本
Photoshopと Illustratorの基本操作を解説している本で、新品だと2,500円を超えますが、中古なら数百円で手に入れられることもあります。
まずはこの本で基本的な操作を覚え、簡単で納期の長い仕事を受け経験を積んでいく、多少時間はかかりますが、バナー制作の未経験者にはこれが一番確実な方法でしょう。
バナー制作の仕事はどこで見つける?
在宅ワークでバナー制作の仕事をしようとする場合、基本的にはクラウドソーシングで仕事を探すことになるでしょう。
というのは、クラウドソーシングというのは、フリーランスで仕事をしてくれる人を探したり、逆にフリーランスの人が仕事を探したりする場だからです。
代表的なクラウドソーシングには、ランサーズ、クラウドワークスなどがあり、基本誰でも登録の申請ができ、申請が承認されればすぐに仕事を探すことができます。
母子家庭でも難しくない? バナー制作は未経験者に人気の在宅ワーク
バナー制作はやってみると意外とそう難しくなく、未経験者であっても始めやすい在宅ワークです。
また、納期はありますが、その間は自分の都合に合わせて仕事をすることができ、スキルも上がってこれば、こなす時間も短くなってたくさんの仕事ができるようになり、収入も増えていくでしょう。
母子家庭の方にとっては、ソフトに費用がかかるのが難点かもしれませんが、経験を積み、報酬のいい依頼をこなしていけるようになれば、多少時間はかかるかもしれませんが、ソフトの費用もまかなっていけるのではないでしょうか。