小学校、そして中学校を無事卒業すると、次は高校です。子供の将来の事を考えると、少なくとも高校までは行かせたい、と思うのが親の正直な気持ちですよね。
でもここで悩むのが、学費です。
小中学校は義務教育なので、公立に通っていればそれほど学費はかかりませんでした。しかし高校となると、公立であっても小中学校よりも確実に学費は増え、入学の時に必要になってくる費用もかさんできます。
経済的な理由で高校へ進学が困難な子供が増えていることを国も問題視し、2010年に高等学校教育の機会均等化を目的とする「高校無償化法」が制定され、授業料が無償化、つまり授業料の支払いが免除されることになりました。
これで授業料の問題はなくなりましたが、入学費用は対象になっておらず、従来と変わらず個人で負担しなくてはなりません。
高校に入学をする際には、入学金や制服代など様々な費用が必要となります。母子家庭でお金に余裕がなく、入学のための費用を準備することが難しいという場合もあるでしょう。
でもそのために高校をあきらめる、なんてことはしたくないですよね。
母子家庭世帯をはじめとするひとり親世帯には、国や自治体などが様々な支援制度を用意していることはご存じと思いますが、その中に、高校入学費用を支援してくれる制度もあることをご存じでしょうか?
その制度を利用することができれば、高校入学費用の負担をかなり軽くすることができるので、ここで詳しく紹介していきますね。
高校入学費用の実状
母子家庭の多くは、高校入学費用の準備が大きな負担になります。特に公立と私立の高校では必要な費用が大きく異なり、その差は家庭の家計に大きな影響を与えます。
公立と私立の高校での違い
公立高校と私立高校では、高校入学支度金の必要額が大きく異なります。
公立高校の特徴と費用
公立高校は地方自治体が運営しており、学費は比較的抑えられています。これは、公立高校が税金で賄われているためです。具体的には、授業料や施設費、教材費などが自治体からの補助を受けているため、家庭が負担する費用は低く抑えられます。また、公立高校は地域に密着しているため、通学費も抑えられることが多いです。
私立高校の特徴と費用
一方、私立高校は学校独自の教育方針や設備、カリキュラムなどを提供するために、より高額な学費が必要となります。私立高校では、一般的に学費や入学金、施設費などが高く設定されています。これは、私立高校が自己負担で教育環境を整えているためです。また、私立高校は地域によっては通学に時間がかかる場合もあり、その場合は通学費も考慮する必要があります。
公立と私立の選択
これらの違いを理解し、家庭の経済状況に合わせて最適な選択をすることが求められます。公立高校は学費が抑えられる一方、私立高校は教育内容や設備の充実度が魅力となります。私立高校には奨学金制度が充実している場合もありますので、それらも考慮に入れて選択をすると良いでしょう。
地域による高校入学支度金の差
地域によっても高校入学支度金の必要額は異なります。
都市部での高校入学支度金
都市部では、交通費や教材費が高くなる傾向があります。特に、都市部の高校では、最新の教育環境を提供するために、最新の教材や設備を導入することが多いです。これらの教材や設備は、高額な費用がかかることが多く、それが高校入学支度金に反映されます。
都市部では交通費も高くなりがちです。公共交通機関を利用する場合、定期券の費用がかさみますし、自転車や徒歩で通学するのが難しい地域もあります。
地方での高校入学支度金
一方、地方ではこれらの費用が抑えられます。地方の高校では都市部ほど教材や設備に高額な費用をかけることが少ないため、教材費が抑えられます。また、地方では公共交通機関の利用が少なく、自転車や徒歩での通学が主流であるため、交通費も抑えられます。
しかし地方によっては選べる高校が限られ、私立高校への進学を余儀なくされる場合もあります。その場合、私立高校の高い学費が必要となります。
地域の状況を把握することの重要性
これらのように、地域によって高校入学支度金の必要額は大きく異なります。そのため、地域の状況を把握し、可能な限り費用を抑える選択をすることが重要です。
具体的には、自宅から通学できる高校の選択肢を調査し、それぞれの高校が必要とする入学支度金を比較することが有効です。さらに、地域の補助金制度や奨学金制度を調査し、利用可能な支援を最大限に活用することも重要です。
高校入学費用、母子家庭ではいくら用意すればいい?
高校入学費用がどれだけかかるかは、公立高校を選ぶか私立高校を選ぶかによって大きく変わってきます。
公立高校は、授業料だけでなく高校入学費用も安いと言われますが、それでも入学金で5,550円、もしくは5,650円は必要です。(都道府県により変わります。)
これが私立高校になると入学金は一気に跳ね上がり、平均で約16万円、安いところでも10万円くらい、高いところになると30万円程必要となることは少なくありません。
さらに、入学金とは別に制服代や体操着代、教科書代、靴、カバン、通学定期など、様々な費用も必要となります。
制服、体操着には夏服と冬服があり、靴も、通学用、運動用、体育館用、上履きといった種類があるのが一般的です。教科書代も、従来の教科書だけでなく、タブレットを導入する高校が増えてきており、その代金が必要になる場合もあります。
通学定期代は入学金や制服などと違い、人によってまちまちです。遠方になるほどかさむので、自転車で行けるところまで行って電車やバスの利用区間をできるだけ少なくする、といった工夫が必要かもしれません。
またこのほかに、設備費や協力金などが必要な私立高校もあります。
全体の平均をみると、入学金、準備費用の総額は
- 公立高校:約20万円
- 私立高校:約50万円
となっています。
こういった費用は入学をする前に支払う必要があるため、前々から準備をしておく必要がありますが、母子家庭で経済的に苦しく十分な準備ができないときは、次で紹介する支援制度を利用することができないか検討してみましょう。
高校入学費用、母子家庭が利用できる支援制度とは?
母子家庭で高校入学費用が足らないときは、国や自治体などの公的支援を受ける、教育ローンを利用するなどの方法があります。
高校生等奨学給付金
国による支援が「高校生等奨学給付金」です。文部科学省のHPでは、高校生等奨学給付金は次のように定義されています。
【制度趣旨】
本制度は、都道府県が行う高等学校等に係る奨学のための給付金事業に対して、国がその経費の一部を補助することにより、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図り、もって教育の機会均等に寄与することを目的としています。
【制度概要】
全ての意思ある生徒が安心して教育を受けられるよう、授業料以外の教育費(※)負担を軽減するため、高校生等がいる低所得世帯を対象に支援を行う制度です。
※授業料以外の教育費とは、教科書費、教材費、学用品費、通学用品費、教科外活動費、生徒会費、PTA会費、入学学用品費、修学旅行費等になります。
給付の対象者
生活保護を受けている家庭、もしくは住民税非課税家庭となります。母子家庭の方でこのどちらかに該当するのであれば、利用が可能です。
支給額
高校生等奨学給付金で支給される金額は、世帯の収入や家族構成、進学先などによって変わってきます。
生活保護受給世帯が受けられる支援金額は、公立高校生であれば年額32,300円、私立高校生の場合は年額52,600円です。それに対し、住民税非課税世帯は第一子が公立高校に進学する場合は年額114,100円、私立高校であれば年額134,600円の支援を受けられます。
第二子以降は公立高校で年額143,700円、私立高校で年額152,000円となります。通信制・専攻科も支給の対象で公立高校の場合の支給額は年額55,000円、私立高校の場合は年額52,100円を受け取ることが可能です。
高校生等奨学給付金で受け取れる金額は、公立高校であっても充分な費用とは言えないかもしれませんが、この給付金は返済の必要がないので、安心して高校入学費用に充てることができます。
子供が一人の母子家庭の場合、年収が約204万円以下であれば、住民税非課税世帯となります。この条件に当てはまる場合は、高校生等奨学給付金の利用を考えておきましょう。
高校生等奨学給付金は、以前から住民税非課税世帯だった母子家庭は勿論、勤務先の倒産や失業など様々な事情で家計が急変した家庭も対象となっています。子供が高校進学を迎える時に家計が苦しくなった場合にも、申請することができます。
地方自治体独自の奨学金制度
国だけでなく、地方自治体が独自で高校進学の支援をするため、奨学金制度を用意しているところもあります。
ただし、その多くが授業料の支援で、高校入学費用には使えないことがあるので、必ず自治体に確認が必要です。(入学時に授業料を半年分払う、といったケースには使えることがあります。)
地方自治体の奨学金が助かるのは、国の奨学給付金とは別に受け取ることができるので、両方を利用することが可能な点です。
高校進学に対するサポートは手厚くなってきており、去年までなかった奨学金制度が突然開始されることは珍しくありません。子供が高校進学を考える時期に入ったら、利用可能な制度が用意されていないか、確認しておくようにしましょう。
貸付金制度
住民税非課税世帯などの条件に当てはまらない、奨学金を受け取っても高校入学費用を準備しきれないという場合は、貸付金制度を利用するという方法があります。
母子家庭もしくは父子家庭で子供が20歳未満、という条件を満たしていれば、貸付を利用することができます。
母子家庭が貸付金を利用するのは、返済で余計に生活が困難になるというイメージを持つ人もいます。しかし、貸付金の中でも母子父子寡婦福祉資金の場合は、利息無しにお金を借りることができます。
また一般的な借金とは違い、借りた翌月からすぐに返済が始まるようなこともありません。返済が始まるのは、子供が学校を卒業してから6ヶ月経過した後です。
子供の就学支度資金を借りることもできるので、入学金などに困った時は母子父子寡婦福祉資金の利用がおすすめです。それ以外でも、授業料や教科書代など、就学に必要な費用に困った時にも利用できるようになっています。
国の教育ローン
どうしても高校入学費用を準備することが難しい場合は、国の教育ローンを利用するという方法も選択可能です。
国の教育ローンは、子供一人の家庭であれば世帯年収790万円以下などの条件を満たせば、母子家庭でも問題なく利用可能です。連帯保証人などを求められることになりますが、金利は年1.76%と低く設定されています。
この国の教育ローンは、授業料は勿論、入学金など高校入学費用としても使えるものです。
さらに、在学中は利子の未返済など、収入などの状況に応じて返済方法も選べるようになっています。そのため、母子家庭で高校入学費用が準備できない、支援金だけでは足りないという場合は、教育ローンの活用を考えてみることがおすすめです。
国の教育ローンは、WEBから24時間いつでも申し込みができるようになっています。
母子家庭の高校進学を後押しする地域の取り組み
多くの地域では、母子家庭の高校進学を支援するための取り組みが行われています。これらの取り組みを知り、積極的に利用することで、進学の道が広がります。
地域のNPOやボランティア団体の支援
多くのNPOやボランティア団体が、母子家庭の高校進学を支援するプログラムを提供しています。奨学金の情報提供から、生活必需品の寄付まで、様々な形での支援を行っています。地域の社会福祉協議会などで情報を集め、必要な支援を受けるようにしましょう。
NPOやボランティア団体は、具体的には学費の援助、教科書や制服の提供、住宅の改修支援、生活必需品の寄付など、多岐にわたる支援を行っています。例えば、一部の団体では、高校入学に必要な制服や教科書、学用品を無償で提供している場合があります。
また、専門のカウンセラーや社会福祉士が在籍しており、家庭の状況に応じた具体的なアドバイスや支援の方法を提案してくれます。これにより、母子家庭が抱える様々な課題を、より効果的に解決する手助けをしてくれます。
支援を受けるためには、まず地域の社会福祉協議会や市町村の窓口に相談し、どのような支援が存在するのか、どの団体に相談すればよいのかを確認することが重要です。そして、必要な書類を揃えて申請を行い、支援を受けるための手続きを進めます。
NPOやボランティア団体の支援は、母子家庭の高校進学を現実的にし、子供たちが安心して学業に専念できる環境を整える大切な手段となります。そのため、積極的に支援を利用し、子供の将来に投資することが大切です。
地域企業との連携による奨学金や助成
地域の企業が、母子家庭の子供たちの高校進学を支援する奨学金や助成金を設けている場合があります。企業の社会貢献活動の一環として提供され、条件を満たせば申請が可能です。市町村の教育委員会から情報を得て、積極的に申請を検討しましょう。
地域企業が提供する奨学金は、返済不要のものと、卒業後に返済を行う形式のものが存在します。返済不要の奨学金は、経済的な理由で学費の支払いが困難な家庭を対象にしていることが一般的です。
助成金は、学費だけでなく、生活費や教材費の支援を目的としたものもあります。これにより、母子家庭でも安心して高校教育を受けることが可能になります。
申請を行う際には、家庭の経済状況を証明する書類や、学業成績を示す書類が必要とされる場合が多いです。具体的な申請方法や必要書類は、各企業や教育委員会で確認することが重要です。
地域企業との連携による奨学金や助成は、母子家庭の子供たちが高校進学を果たし、将来にわたって安定した生活を築くための大切な支援となります。そのため、情報を積極的に集め、適切な申請を行うことが大切です。
高校入学費用の支援、母子家庭ではどの制度を選ぶかは慎重に
これまで見てきましたように、母子家庭が高校入学費用の支援で利用できる制度には色々とあり、組み合わせても利用することもできます。
入学時に必要な費用は高校である程度決まってきますが、どの支援制度を利用するかは、慎重に選ぶ必要があります。
公的支援が利用できるのであれば、まず最優先に選びましょう。そしてそれで足りない時、貸付などを利用するようにしますが、本当に貸付まで必要なのか、頑張れば自分で用意できないか、考えてみましょう。
貸付は必ず返済があります。利子が低いからといって安易に借りてしまうと、その先、返済に苦しむリスクがあるからです。
借りるとしても必要最低限にする、これだけは絶対に守りましょう。
高校入学費用を節約するための具体的な方法
母子家庭で高校生を育てる際、入学費用は大きな負担となります。しかし、節約と工夫により、その負担を軽減することが可能です。以下では、中古の教科書や制服の利用、公共の交通機関の賢い利用について解説します。
中古の教科書や制服を利用する
高校入学費用の一部を占める教科書や制服。新品を購入するとなると、それなりの費用が必要となります。しかし、中古の教科書や制服を利用することで、これらの費用を大幅に削減することが可能です。
中古の教科書は、書店やインターネットのオークションサイトなどで手に入れることができます。また、学校や地域の図書館で教科書の貸し出しを行っている場合もあります。これらの方法を利用すれば、新品を購入するよりも大幅に費用を抑えることができます。
また、制服についても同様です。中古の制服は、制服専門のリサイクルショップやオークションサイトで購入することができます。新品の制服を購入するよりも、中古の制服を購入した方が費用を抑えることができます。
公共の交通機関を賢く利用する
高校生の通学には、公共の交通機関を利用することもあるでしょう。しかしその費用も、高校入学費用の一部を占めます。公共の交通機関を賢く利用することで、通学費用を節約することが可能です。
例えば、定期券を購入することで一回あたりの運賃を抑えることができます。また、学生割引の利用もおすすめです。多くの公共の交通機関では、学生向けの割引制度を設けています。これらの制度を利用すれば、通学費用を大幅に削減することが可能です。
また、自転車や徒歩で通学することも一つの方法です。距離が近い場合や、健康面を考慮すると、自転車や徒歩での通学は非常に有効です。これらの方法を利用すれば、通学費用をほぼゼロにすることも可能です。
学費以外の生活費を計画的に管理する
高校入学費用と同時に、生活費の管理も重要な課題です。母子家庭では、予算の計画を立て、無駄な出費を抑えることが求められます。例えば、ランチの弁当を自宅で作ることで、食費を節約できます。また、公共交通機関の定期券や学割を利用することもおすすめです。
まず毎月の収入と支出を明確にし、予算を作成します。これには、家賃や光熱費、食費、教育費、医療費など、すべての項目をリストアップし、それぞれにどれだけの予算を割り当てるかを計画的に決めます。
次に、不必要な支出を削減する方法を考えます。例えば、外食を減らして自炊を増やすことで、食費を大幅に節約できます。また、スーパーマーケットのセールや割引を活用して、賢く買い物をすることも大切です。
生活必需品や学用品の購入も計画的に行い、セール時期や割引クーポンを活用して購入することで、出費を抑えることが可能です。これにより、予算内で賢く生活費を管理し、高校入学費用にも余裕を持たせることができるようになります。
母子家庭のための奨学金や助成金の申請方法
高校入学費用が重荷となる母子家庭にとって、奨学金や助成金は大きな支えとなります。しかし、申請方法が分からないという方も多いでしょう。ここでは、申請のタイミングや必要な書類、申請時の注意点について解説します。
申請のタイミングと必要な書類
奨学金や助成金の申請は、高校入学前の早い段階から始めることが重要です。多くの奨学金や助成金は、申請期間が定められており、その期間を逃すと申請することができません。そのため、早めに情報を集め、申請の準備を始めることが大切です。
具体的には、高校入学の1年前から申請の準備を始めることをおすすめします。この時期には、奨学金や助成金の情報を集め、申請期間や必要な書類を確認することができます。また、申請期間は奨学金や助成金によって異なるため、複数の奨学金や助成金を申請する場合は、それぞれの申請期間を把握しておくことが必要です。
また、申請には様々な書類が必要となります。例えば、所得証明書や課税証明書、学校からの推薦書などが一般的です。これらの書類は、申請の対象となる奨学金や助成金によって異なるため、具体的な内容は各機関に問い合わせることが必要です。
所得証明書や課税証明書は、市区町村の役場で取得することができます。また、学校からの推薦書は、高校の進路指導担当者に依頼することで取得することができます。これらの書類は、申請期間前に準備しておくことをおすすめします。
以上のように、申請のタイミングと必要な書類を理解し、適切に行動することで、高校入学費用の負担を軽減することが可能になります。
申請時の注意点
奨学金や助成金の申請には、注意が必要です。まず、申請書類は正確に記入することが求められます。間違いがあると、申請が受け付けられない場合があります。また、申請書類は全て揃えてから提出することが必要です。一部の書類が欠けていると、申請が受け付けられないことがあります。
申請書類の記入には、特に注意が必要です。例えば、所得証明書や課税証明書の金額、学校からの推薦書の内容など、間違いがないか確認することが重要です。また、申請書類の記入には、正確な情報を提供することが求められます。虚偽の情報を記入した場合、申請が受け付けられないだけでなく、法的な問題を引き起こす可能性もあります。
また、申請書類は全て揃えてから提出することが必要です。一部の書類が欠けていると、申請が受け付けられないことがあります。そのため、申請期間前に全ての書類を準備し、必要な書類が全て揃っているか確認することが重要です。
さらに、奨学金や助成金は、返済義務があるものとないものがあります。返済義務がある奨学金を申請する場合は、返済計画をしっかりと立てることが重要です。一方、返済義務がない助成金を申請する場合は、使用目的を明確にすることが求められます。これらの点を理解し、自分の状況に合った奨学金や助成金を選ぶことが大切です。
高校入学の心構えと期待
高校入学は、子供にとって新しい生活のスタートです。母子家庭の親として、この大切な時期にどのような心構えで臨むべきか、そして子供に何を期待するのかを明確にしておくことが重要です。
子供と一緒に進学の目標を設定する
高校入学前に、子供と一緒に進学後の目標を設定する時間を持つことは、非常に意義深いものです。これにより、子供自身の意欲が高まり、明確な方向性を持って新生活をスタートできます。目標設定の際は、子供の意見を尊重し、一緒になって具体的な計画を立てるよう心がけましょう。
目標設定の一例として、高校での学業目標、部活動や趣味に対する取り組み方、友人関係の構築方法などがあります。これらの目標は、子供自身が主体となって設定し、親はサポート役として参加します。
また、目標設定は一度きりのものではなく、定期的に見直しを行うことが重要です。例えば、学期ごとに家庭でのミーティングを設け、達成状況を確認し、必要に応じて目標を修正することが効果的です。
目標設定の過程で、子供が抱える不安や疑問を共有し、親子で解決策を考える時間を持つことも大切です。これにより、親子のコミュニケーションが深まり、子供が自信を持って高校生活を送るためのサポートを行うことができます。
子供と一緒に進学の目標を設定する行為は、子供の自立を促し、親子の信頼関係を強化する重要なステップとなります。そのため、親として積極的にこの時間を設け、子供の成長を全力で応援する姿勢が大切です。
高校生活での新しいチャンスと成長
高校生活は、新しい友達との出会いや、様々な活動を通じて自己を成長させる大切な時期です。母子家庭の親として、子供が自分の興味や才能を伸ばすチャンスを広げ、自立した大人へと成長できるよう、温かく見守ることが大切です。
高校生活での新しいチャンスとは、例えば、クラブ活動や委員会、地域でのボランティア活動などがあります。これらの活動は、子供が新しい技術を学び、社会との関わり方を理解する場となってきます。
成長の一例として、子供がクラブ活動でリーダーシップを発揮したり、学業での成果を上げたりすることが挙げられます。これは、子供の自信を高め、将来の進路選択にも影響を与える重要な経験になるでしょう。
母子家庭の親としての役割は、子供がこれらのチャンスを最大限に活かすためのサポートをすることです。具体的には、子供の活動に興味を持ち、話を聞く時間を作る、活動に必要な道具や費用を援助する、学校や教育関係者とのコミュニケーションを取るなどがあります。
また、子供の成長と自立を促すために、家庭内での責任を持たせることも重要です。例えば、家事の一部を任せることで、自己管理の能力を育むことができます。
このように、高校生活は子供にとって自己を発見し、成長するための重要なステージです。母子家庭の親として、その過程を理解し、支え続けることが、子供の健全な成長を促す鍵となります。